早稲田アカデミーが5月9日、平成20年3月期の決算短信を発表しました。詳細は決算短信を見ていただくとして、合併や吸収が続く業界において、早稲田アカデミーの中学受験における四谷大塚との提携がナガセの子会社となってからも続くのかどうか。そのあたりについての記述がありましたので抜粋して紹介します。

早稲田アカデミー平成20年3月期決算短信の事業等のリスクの項目において以下のように述べています。


本資料に記載いたしました事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項には、以下のようなものがあります。なお、記載事項中、将来に関する事項につきましては、本資料発表日現在において当社が判断したものであります。
とあり、その中の一項に四谷大塚との提携についての記述があります。
株式会社ナガセによる株式会社四谷大塚の子会社化について

当社が提携塾契約を締結している株式会社四谷大塚は、中学受験指導の草分け的存在でありますが、大学受験指導を主たる事業とする株式会社ナガセが、同社の全株式を平成18年10月に取得し子会社化しております。

当該提携塾契約の主たる内容は、
◆株式会社四谷大塚の発行する教材類を一定の掛け率(割引価格)で購入できること
◆四谷大塚のカリキュラムに準拠して指導すること、並びに四谷大塚の公認テスト会場として、当社がその代行的な業務を行うことができること
等が定められております。

当該契約は平成9年9月の締結以来、これまで円滑に更新(2年ごとに自動更新)されており、現在の契約期限は平成21年8月31日となっております。

当社は、中学受験指導において、株式会社四谷大塚との提携塾契約に基づき同社のカリキュラムに準拠した指導を行っており、中学受験の合格実績も提携塾の中でトップクラスにあることから、当面は当該契約の更新に支障はないものと考えております。

また、何らかの理由により当該契約が更新されなかった場合の影響は、割引価格による教材購入ができなくなること、並びに公認テスト会場の運営ができなくなること等、限定的なものであり、その場合においても、株式会社四谷大塚の指導カリキュラムの継続は可能であること、並びに当社がこれまでに培った独自のノウハウ(志望校別カリキュラム及び教材の開発等)により新しいカリキュラムを立ち上げることも可能であること等から、影響はほとんどないものと考えております。

当社は引き続き、株式会社四谷大塚との提携関係を維持していく方針でありますが、万一、契約更新ができなくなった場合には、公認テスト会場としての従来サービスの提供に支障がでること、あるいは新しい指導カリキュラムへの移行に時間を要すること等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。


このように述べています。

当面は四谷大塚との提携を維持する方針で、維持できない場合は、短期的に混乱は起こるが独自に中学受験に対応していく体制もできるということのようです。

四谷大塚との契約期限は来年平成21年8月31日まで。こうした流れとともに、平成20年3月31日には
株式会社ナガセから大量保有報告書(変更報告書)が関東財務局長に提出され、早稲田アカデミーの保有株式が10.18%になったと発表されました。この保有率は株主第二位の地位にあり、創業者の須田氏が急逝したことと合わせて中学受験業界に大きな影響を与えかねないこの「ナガゼ・四谷大塚」の動きには要注目です。

5/21に早稲田アカデミー社長である須野田誠氏が心不全のため東京都の自宅で死去。

それにともない常務である滝本司氏(45歳)が22日付で新社長に就任。

平成20年3月期決算では小学部、中学部ともに前年度比108?109%を達成した同社だが、新社長の手腕に期待したい。

8月の早稲田アカデミーの株価暴落。そして、その後、四谷大塚を買収した東進(ナガセ)による株価の大量取得。なにか1つの線でつながっているような話です、根拠はないですが・・・。少し時間がたたないとわかりませんが、今後の中学受験・高校受験市場において、重要な役割を担うと思われる四谷・早稲アカ・ナガセの関係。今後の経過を少し追ってみたいと思います。

2007/08/30 NIKKEI NET早稲アカ営業益、9月中間4億円。

 早稲田アカデミーは二十九日、今期から始める連結決算で二〇〇七年九月中間期の営業利益が四億円になる見通しだと発表した。期初に想定していた六億円から二億円減額した。生徒数は前年同期比で約一割を上回って推移しているものの、期初の計画と比べると二%低い水準となったため。

 売上高も期初予想の七十九億円から七十七億円へ引き下げ、純利益も同三億円から二億円とした。前期に活発だった小学生による中学受験が今期も継続すると見込んだが、沈静化したため目算が狂った。一方で講師代といった人件費などの固定費は計画並みとなったことが収益圧迫につながった。


NIKKEI NET早稲田アカデミー株、ナガセが5%超取得、関係強化に狙い。(2007/09/27)

 大手予備校「東進ハイスクール」を展開するナガセは、学習塾大手の早稲田アカデミー株を十九日時点で三十九万六千株(発行済み株式数の五・一六%)取得した。二十六日に関東財務局に提出した大量保有報告書から明らかになった。早稲アカはナガセが買収した四谷大塚の「教材や公開テストを使う重要顧客」(永瀬昭幸ナガセ社長)で、関係強化が狙い。

 取得総額は四億円強。三月末時点ではナガセの保有割合はほぼゼロ。今春ナガセ側が株式を取得したいと早稲アカに打診し、了解を得たという。八月末に発表した業績下方修正で早稲アカ株は急落しており、その前後でナガセは株の取得を進めた。十九日以降も株式を若干買い増しているとみられるが、「安定株主として早稲アカの経営陣を側面支援したい」(永瀬社長)という。

平成19年、早稲田アカデミーは、小中学生対象の校舎5校、現役高校生対象の「サクセス18」1校の合計6校を新規に開校します。

平成19年3月開校
月島校 東京都中央区月島1?8?3
小手指校 埼玉県所沢市小手指町1?15?2
上尾校 埼玉県上尾市仲町1?7?27
熊谷校 埼玉県熊谷市筑波1?181
つくば校 茨城県つくば市竹園2?6?12
サクセス18調布校 東京都調布市布田1?29?2


早稲田アカデミーによれば、東京都、埼玉県内に月島校・小手指校・上尾校・熊谷校の4校を出校し、また、つくばエクスプレスの開通により、都内の私立中学・高校への進学率増加が見込まれるエリアとして、茨城県つくば市に「つくば校」を出校するとのこと。

いずれも地域も、私立中学・高校への進学志向が強く、また、通塾圏内に居住する就学人口の面でも非常に市場性の高いエリアです。

サクセス18調布校は、調布校をはじめとする京王線沿線の小中学部校舎の卒塾生からの要望に応えて出校するとして、集団指導校舎の調布校との併設型校舎となるようです。

今回出校する6校を加え、校舎数は合計107校(個別指導MYSTA含む)となります。

日経産業新聞  2007/04/10

早稲田アカデミー、「野田クルゼ」買収――医・薬学系加え事業拡大
 早稲田アカデミーは九日、医・薬学部と理工系進学者向けの予備校を運営する野田学園(東京・新宿)を完全子会社化すると発表した。同日開いた取締役会で野田学園の発行済み全株式の取得を決めた。取得価格は九億二千万円。少子化の影響で学習塾業界の競争は激化しており、早稲アカは文・理系を網羅することで事業拡大を図る。

 野田学園は医学部や薬学部などを目指す学生向けの予備校「野田クルゼ」の運営主体。一九六九年設立の老舗で、これまでに三千人以上の医学部合格者を輩出している実績を持つ。二〇〇六年三月期の売上高は約六億七千万円で、経常利益は二百二十六万円。

 

 

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